FRB議長は想定を上回る据え置きの長期化を示唆 (24年4月30日、5月1日FOMC)

~予想通り6会合連続の据え置きとBS縮小ペースの減速を決定~

桂畑 誠治

要旨
  • 24年4月30日、5月1日に開催されたFOMCで、FRBは予想通り政策金利であるFFレート誘導目標レンジを5.25~5.50%に据え置くことを全会一致で決定した。6会合連続で政策金利を据え置いた。一方、予想通りバランスシートの縮小ペースの減速を決定した。
  • パウエルFRB議長は記者会見で、24年1-3月期にインフレ低下の進捗が見られなかったことを受け、「FOMCメンバーが2%のインフレに持続的に向かっているとの確信を得るにはさらに時間がかかりそう」と指摘し、FOMCメンバーが利下げにより慎重になり、政策金利の据え置きが想定よりも長期化する可能性が高まったことを示唆した。
  • 景気・雇用判断を維持もインフレ判断を上方修正
  • FRBの目標達成に向けたリスク評価は期間を短期から中期に変更することで、改善評価を維持
  • FRBは政策金利の据え置き期間の長期化でインフレに対応する方針
  • バランスシートの縮小ペース減速を6月1日に開始
  • FF先物は年内の利下げを維持

詳細につきましては本文をご覧ください。

桂畑 誠治


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桂畑 誠治

かつらはた せいじ

経済調査部 主任エコノミスト
担当: 米国経済

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