【1分解説】生成AIバブルとは?

新家 義貴

  音声解説

生成AIバブルとは、生成AIへの期待が急速に高まる一方で、投下したコストと実際の収益の間にギャップが生じつつある状況を指します。現在のAIブームは、文章作成やプログラム開発など、企業の実務にすでに組み込まれている点で、売上もほとんどなかった企業に投資マネーが集中した2000年前後のITバブル期とは異なります。生成AIは今後も活用が広がり、長期的には生産性向上や産業構造の変化につながる可能性が高いでしょう。

しかし、データセンターなどに投じられている巨額の投資が、本当に回収できるのかは別問題です。需要がどの程度の価格でどれだけ続くのか、激しい競争の中で利益率を維持できるのかも見通せません。こうした不確実性が、現在の評価が行き過ぎているのではないかという懸念に繋がっています。期待どおりに収益が伸びれば問題ありませんが、もし期待が裏切られれば急激に見直しが進み、金融市場への波及も避けられません。生成AIブームは米国の株高や設備投資を支え、経済の底堅さに寄与してきました。これが失速すれば、米国経済のみならず日本経済にも下押し圧力となる可能性があります。今後は、現実が期待に追いつくのか、期待が縮むのかが最大の焦点であり、生成AIバブルの行方は2026年の景気を占う上で大きな論点となります。

この解説は2025年12月時点の情報に基づいたものです。

新家 義貴


本資料は情報提供を目的として作成されたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。作成時点で、第一生命経済研究所が信ずるに足ると判断した情報に基づき作成していますが、その正確性、完全性に対する責任は負いません。

新家 義貴

しんけ よしき

経済調査部・シニアエグゼクティブエコノミスト
担当: 日本経済短期予測

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