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- 【1分解説】ドンロー主義とは?
ドンロー主義とは、米国のトランプ大統領の外交姿勢を表す言葉で、名前の「ドナルド」と19世紀の「モンロー主義」を掛け合わせた造語です。モンロー主義が「欧州はアメリカ大陸に介入せず、米国も欧州の争いに関与しない」という相互不干渉を原則としていたのに対し、ドンロー主義はより能動的で強硬な色合いを持ちます。対象地域を北米・中南米を含む「西半球」全体と捉え、米国がこの地域の秩序を主導するという発想に立ち、必要とあれば強硬な行動も辞さないという姿勢が特徴です。
2026年1月のベネズエラへの軍事介入や、グリーンランドの買収に強い意欲を示したことなどが、この考え方を象徴する事例として挙げられます。いずれも、資源・安全保障・地政学上の要衝を重視し、従来の国際慣行や同盟国の反応よりも、米国の戦略的利益を最優先する発想を示しています。
ドンロー主義は、国際協調を前提としてきた経済秩序を揺るがし、通商や投資の流れを地域ごとに分断させるリスクを伴います。関税引き上げや経済制裁などが突発的に用いられやすくなることで先行き不透明感が増し、企業の投資行動や株式・為替市場の変動も大きくなりがちです。ドンロー主義は、今後の貿易政策や企業戦略、金融市場の動きを読み解く上で注意すべき視点といえるでしょう。
この解説は2026年2月時点の情報に基づいたものです。
新家 義貴
本資料は情報提供を目的として作成されたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。作成時点で、第一生命経済研究所が信ずるに足ると判断した情報に基づき作成していますが、その正確性、完全性に対する責任は負いません。