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【1分解説】プラチナバンドとは?

重原 正明

  音声解説

プラチナバンドとは、携帯電話での利用に適した、電波の800MHz前後の周波数帯(周波数の範囲)です。一般には大体700∼900MHzの範囲がそう呼ばれています。

電波は周波数が高いほど、直進する性質やビルなどで反射する性質が強くなります。一方高い周波数の電波は雨や霧などですぐ弱まるため、遠方に飛ばすのは難しいです。地デジのテレビ放送が豪雨で映らなくなるのも、比較的高い周波数の電波を使っているためです。

プラチナバンドは、地デジ放送(470MHz~710MHz)の少し上、電子レンジ(2.4GHz帯)の下の周波数帯です。遠方に飛ばすには大規模な施設が必要ですが、都会の中ではビルの壁や床などへの反射を繰り返し広い範囲に届くため、携帯電話と中継局の間を結ぶには使いやすい周波数とされ、携帯電話会社が獲得を競うこととなります。

電波は目に見えない形で広がるので、混信を防ぐために周波数を公共の資源として管理する必要があります。日本では総務省が周波数帯ごとに用途を定めています。電波利用の高度化も進められていますが、使う側も不要電波を発する粗悪な製品を使わないなど、周波数資源を大切にすることが望まれます。

この解説は2024年1月時点の情報に基づいたものです。

重原 正明


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