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【1分解説】シングルボードコンピュータとは?

重原 正明

  音声解説

シングルボードコンピュータとは、手のひらに乗る程度の1枚の板の上に組み立てられた、限定的な機能を持つコンピュータのことです。

コンピュータの心臓部となるCPUを作る会社は、顧客に使い方や性能を示すため、CPUに周辺回路を配線した使用時の回路の見本、評価ボードを作っています。これが独自製品化されシングルボードコンピュータができました。一部の人に手作りロボットの制御等に使われていましたが、2005年にイタリアで使いやすく安価なシングルボードコンピュータが開発され、世界的に普及しました。現在は大手企業も参入し多くの規格のものが作られています。

シングルボードコンピュータ普及の背景にはパソコンの高度化・複雑化があります。パソコンの特に入出力の規格は高速化等に対応した結果複雑になり、ライトを点滅させるような単純な制御がかえって難しくなっています。そのような用途には、機能は限られても扱いやすく安価なシングルボードコンピュータが適しています。

有力機種の利用者コミュニティは広がっており、機械学習対応のプログラム言語が動くシングルボードコンピュータもあります。IoTやAIの影の主役として注目される存在です。

シングルボードコンピュータの例
シングルボードコンピュータの例

この解説は2023年9月時点の情報に基づいたものです。

重原 正明


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