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2024.05.24
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5月ユーロ圏・英国PMI
~4~6月期も回復継続を示唆~
田中 理
- 要旨
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- 23日に発表された5月のユーロ圏の総合PMIの速報値は52.3と、前月の51.7から改善が加速、3ヶ月連続で好不況の分岐点である50を上回った。総合PMIを構成する2項目の内訳は、サービス業活動指数(サービス業PMI)が前月:53.3→今月:53.3と高水準で横這い推移となった一方、製造業の産出指数(製造業PMIを構成する5項目の1つ)が47.3→49.6に上昇し、50復帰が目前に迫る。出遅れていた製造業にも回復の兆しが広がっている。昨年後半のマイナス成長から、1~3月期にプラス成長に復帰したユーロ圏は、4~6月期入り後も広範な業種で回復が続いていることが示唆される。
- 5月の英国の総合PMIの速報値は、前月:54.1→今月:52.8と改善モメンタムが鈍化した。総合PMIの構成2項目の内訳は、製造業の産出指数(49.4→52.7)が再び50超に回復した一方、前月に急伸したサービス業活動指数(55.0→52.9)の改善モメンタムが鈍化した。ユーロ圏同様に昨年後半のマイナス成長から1~3月期にプラス成長に復帰した英国は、4月単月では前月対比で改善ペースが鈍化したものの、4~6月期入り後も回復を続けていることが確認。
- 同日発表された1~3月期のユーロ圏の妥結賃金は前年比+4.7%と、前期の同+4.5%から再加速。賃金上昇率のピークアウトを確認し、6月の利下げ開始を決定するECBの想定が崩れた格好。前日に発表されたドイツの3月の賃金データが一時金の支給で大幅に上振れしたことが影響。一時金の支給時期を向こう1年で平準化すれば、賃金は緩やかな鈍化傾向にある。6月の利下げ開始を見送る材料とはならないが、その後の慎重な利下げペースが示唆される。
図表を含めた詳細についてはPDFファイルをご覧ください。
田中 理
本資料は情報提供を目的として作成されたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。作成時点で、第一生命経済研究所が信ずるに足ると判断した情報に基づき作成していますが、その正確性、完全性に対する責任は負いません。見通しは予告なく変更されることがあります。また、記載された内容は、第一生命保険ないしはその関連会社の投資方針と常に整合的であるとは限りません。