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【1分解説】キャッシュアウトとは?

河谷 善夫

  音声解説

キャッシュアウトは、一般的には資金が外部に流出することを意味します。しかし、企業再編に関する用語としては、会社の株式の多くを保有する株主が、買収者として現金を対価に少数株主の保有する株式を強制的に全て取得することを指します。この手続きはスクイーズアウトとも呼ばれ、例えば上場会社を完全子会社化し、非上場化する場合に行われます。現在キャッシュアウトには、主に株式売渡請求(会社法第179条)または株式併合(会社法第180条)の規律が用いられます。

株式売渡請求は、会社の総議決権の9割以上を持つ株主(特別支配株主)が買収者として行使するもので、会社の取締役会決議だけで株式の売渡請求ができます。

一方、株式併合は、買収者の保有議決権が9割未満の場合でも3分の2以上であれば可能です。まず株主総会を開き、特別決議で少数株主の株式が端株(1株未満の株式)となるように株式併合を決定し、実施します。その上で、会社が会社法第235条に基づき、端株を合わせて競売し、株主に代金を支払います。

2025年1月、経済産業省の研究会が、我が国の企業再編を促進するために株式売渡請求の要件を緩和し、キャッシュアウトを迅速かつ簡易に進めることを含む提言を行いました。今後、この制度についての議論が注目されます。

この解説は2025年2月時点の情報に基づいたものです。

河谷 善夫


本資料は情報提供を目的として作成されたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。作成時点で、第一生命経済研究所が信ずるに足ると判断した情報に基づき作成していますが、その正確性、完全性に対する責任は負いません。

河谷 善夫

かわたに よしお

総合調査部 研究理事
専⾨分野: 規制、ガバナンス

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