1分でわかるトレンド解説 1分でわかるトレンド解説

【1分解説】マイナ保険証とは?

谷口 智明

  音声解説

マイナ保険証とは、マイナンバーカードに健康保険証の情報を登録することで、健康保険証として利用できるマイナンバーカードのことです。2024年12月2日に現行の健康保険証は廃止され、マイナ保険証に一本化される予定です。ただし、廃止時点で所持している健康保険証は、経過措置により廃止日から最長1年間は使用可能です。また、マイナ保険証を保有していない方には「資格確認書」が交付され、引き続き医療を受けることができます。

マイナ保険証を利用すると、次のようなメリットがあります。①本人の同意を前提として過去の健診や診療・投薬情報等を医師と共有でき、データに基づく適切な医療が受けられる。②医療費が高額な場合、高額療養費の申請をしなくても自動的に適用される。③転職や転居をしても健康保険証を切り替えなくて済む。④確定申告で医療費控除が簡単になる。⑤現行の健康保険証よりも医療費の窓口負担が若干安くなる。

しかし、2024年1月現在の利用率は4.6%に留まっています。政府では、マイナ保険証の利用を通じて、電子処方箋や電子カルテなどの保健・医療・介護情報を共有できる「全国医療情報プラットフォーム」の構築を進めており、マイナ保険証はわが国の医療DXを推進する上での基盤になるものとされています(資料)。

資料
資料

この解説は2024年3月時点の情報に基づいたものです。

谷口 智明


本資料は情報提供を目的として作成されたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。作成時点で、第一生命経済研究所が信ずるに足ると判断した情報に基づき作成していますが、その正確性、完全性に対する責任は負いません。見通しは予告なく変更されることがあります。また、記載された内容は、第一生命保険ないしはその関連会社の投資方針と常に整合的であるとは限りません。

谷口 智明

たにぐち ともあき

総合調査部 研究理事
専⾨分野: 財政・社会保障、教育

執筆者の最新レポート

関連レポート

関連テーマ