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【1分解説】デジタルノマドツーリズムとは?

宍戸 美佳

  音声解説

デジタルノマドツーリズムとは、高度なデジタル技術を持ち、年収や学歴も比較的高く、滞在期間が長い国際的なリモートワーカーによる、長期滞在型の観光形態です。また、「ノマド」とはもともと遊牧民を意味しますが、場所に縛られずに仕事をするライフスタイルを実践し、特に旅を含めた自由で豊かな生活を求める人々を指す言葉として使われています。

日本でも2024年4月にデジタルノマド向けの在留制度が施行され、在留資格の「特定活動」に基づき、年収1,000万円以上などの条件を満たす外国人が、最長6か月間滞在することが可能になりました。デジタルノマドは長期滞在であることから、滞在期間中の消費額の多さに加えて、日本企業とのビジネスマッチング機会の創出も期待されています。

一方で、デジタルノマドの流入により家賃が高騰したとして2025年7月にメキシコシティで抗議活動が発生し、バルセロナなどでも同様の批判が高まっています。こうした短期・中期賃貸物件や民泊物件の増加に伴い、定住者向けの賃貸物件の不足や住宅価格の上昇が発生することで、地域住民からの反発や軋轢につながる可能性は日本でも十分に考えられます。政策推進にあたっては、地域分散を図るとともに持続可能性や地域住民との共生という視点が求められます。

この解説は2025年8月時点の情報に基づいたものです。

宍戸 美佳


本資料は情報提供を目的として作成されたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。作成時点で、第一生命経済研究所が信ずるに足ると判断した情報に基づき作成していますが、その正確性、完全性に対する責任は負いません。