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- 都区部版・日銀基調的インフレ率の試算(2025/3)
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いずれも加速
以前のレポートで試算した①東京都区部版の基調的インフレ率3指標、②日銀が賃金から物価への波及度合いを分析する際に利用した低変動品目CPIについて、本日公表の3月都区部CPIを用いて計算した。
計算値を見ると、刈込平均値(全国ウェイト換算)は2月:+2.5%→3月:+2.6%、加重中央値(全国ウェイト換算)は2月:+1.0%→3月:+1.2%、最頻値は2月:+1.6%→3月:+1.8%(いずれも前年比)となった。3月はいずれの指標でも上昇幅を拡大した。また、全国版の低変動品目CPIは1月:+1.2%→2月:+1.2%、都区部では2月:+1.6%→3月:+1.8%となった。米国型コア(食料・エネルギーを除く総合)の値も2月:+0.8%→3月:+1.1%へ加速。全般的に強めの結果であり、日銀の利上げ路線を後押しする内容といえる。
また、最近の低変動品目物価の上昇率は全国と東京で乖離が大きくなっている。これは主に家賃の上昇率の乖離によるものだ。2月時点の民営家賃の伸び率は全国で前年比+0.3%、都区部では+1.0%だ。これに基づいて推計される持家の帰属家賃の伸び率の差も大きくなっており、都区部と全国の違いを生んでいる。不動産価格の上昇が目立つ東京で家賃の引き上げが進む一方、多くの地域でそうした動きは限定的である点を映じている。

星野 卓也
本資料は情報提供を目的として作成されたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。作成時点で、第一生命経済研究所が信ずるに足ると判断した情報に基づき作成していますが、その正確性、完全性に対する責任は負いません。見通しは予告なく変更されることがあります。また、記載された内容は、第一生命保険ないしはその関連会社の投資方針と常に整合的であるとは限りません。