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【1分解説】ジュネーブ条約とは?

石附 賢実

  音声解説

ジュネーブ条約は、武力紛争時における人道的保護を目的とした国際条約の総称で、現在の条約は第二次世界大戦後の1949年に採択された4つの条約と1977年に追加された2つの議定書で構成されています。この条約の歴史は19世紀半ばに遡ります。

当初のジュネーブ条約はアンリ・デュナンが提唱した赤十字の理念に基き、戦場での負傷兵の救護を目的としていました。赤十字国際委員会(ICRC)の設立もこの時期に遡ります。1864年に当初の条約がジュネーブで締結され、1949年の4つの条約もジュネーブで調印されたため、この名称が継承されています。

現在のジュネーブ条約の主な内容として、戦地や海上での傷病者の状態改善、捕虜の待遇、そして戦時における文民の保護が含まれます。1977年の追加議定書では、文民保護や戦闘手段・方法の規制が強化されています。

しかし、近年の紛争でも、ジュネーブ条約の精神が十分に尊重されていない事例が見られます。例えば、2022年のロシアによるウクライナ侵略では、非戦闘員である文民の住居や小児病院への攻撃、捕虜の権利侵害、ダムや原発への攻撃が報告されています。ガザにおいても、文民の保護が困難な状況となっています。これらの事例は、ジュネーブ条約の重要性と、その遵守の難しさを浮き彫りにしています。

この解説は2024年9月時点の情報に基づいたものです。

石附 賢実


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