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【1分解説】高額療養費制度とは?

永原 僚子

  音声解説

高額療養費制度とは、同一月内の医療費が高額となった時に家計の過重負担とならないよう、月初から月末までの医療費の自己負担が一定の限度額(以下、自己負担限度額)を超えたときに、超過分が払い戻される制度です。

自己負担限度額は、年齢や所得により決まります。70歳未満、標準報酬月額28万円~50万円(年収約370万円~約770万円)、医療費の窓口負担3割を例にとると、自己負担限度額は「80,100円 + (医療費 - 267,000円) × 1%」で算出され、医療費が100万円の場合の自己負担限度額は約8.7万円となります。

還付は、加入している公的医療保険(健康保険組合、協会けんぽの都道府県支部、市町村国保、後期高齢者医療制度等)に申請します。先ほどの事例の場合、病院の窓口で医療費100万円の3割負担である30万円を支払い、後に30万円から自己負担限度額約8.7万円を差引いた約21.3万円が払い戻される仕組みとなっています。ただし、高額療養費の払い戻しまでに受診月から3か月程度要するため、事前に「限度額適用認定証」の交付を受けることで窓口での支払い金額を自己負担限度額に抑えることが可能となります。

高額療養費制度は保険適用診療に対する自己負担額が対象で、食事代や先進医療費等の保険適用外の費用は全額自己負担です。そのため、保険適用外の費用も勘案した、適切な医療費の準備が大切です。

この解説は2024年4月時点の情報に基づいたものです。

永原 僚子


本資料は情報提供を目的として作成されたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。作成時点で、第一生命経済研究所が信ずるに足ると判断した情報に基づき作成していますが、その正確性、完全性に対する責任は負いません。見通しは予告なく変更されることがあります。また、記載された内容は、第一生命保険ないしはその関連会社の投資方針と常に整合的であるとは限りません。