よく分かる!経済のツボ『休眠預金でコロナ支援』

髙宮 咲妃

目次

休眠預金って何?

休眠預金とは、最後に出金した日や定期預金の最後の満期日から10年以上経つもののうち、預金者本人と連絡がつかない「眠っている」預金を指します。

内閣府によると、2012年度から2016年度の休眠預金は、払い戻しを差し引いて年間700億円程度、口座数でいうと約800万口座発生しており、毎日全国で2万口座以上の休眠預金が生まれていることになります(資料1)。

図表
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休眠預金はコロナ支援にも

休眠預金を「民間公益活動」の促進に活用し、社会課題の解決に役立てる形で広く国民一般に還元するため、2018年1月1日に休眠預金等活用法が施行されました。預金者本人が請求すれば、いつでも全額引き出せることを前提に、資産分配団体等の公募(募集)を通じて、2019年度から休眠預金は様々な事業へ分配されています(資料2)。

図表
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2019年度は休眠預金約30億円を投入し、24事業、140を超えるプロジェクトが展開されました。それらのプロジェクトは、休眠預金等活用法に掲げられた3つの公益に資する活動(①子ども及び若者の支援に係る活動②日常生活または社会生活を営む上で困難を有する者の支援に係る活動③地域活性化等の支援に係る活動)に基づいています(資料3)。

図表
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2020年度は通常枠の30億円に加え、約40億円の新型コロナウイルス対応緊急支援助成を決定しました。2021年3月現在、192のプロジェクトが展開され、新型コロナ対策を支援しています。

広がる休眠預金活用

このように休眠預金の活用を通じて、今回のコロナ支援のように社会課題に対して効果のある活動にメリハリをもって重点配分することが可能です。

現段階では、2007年度から2016年度までの休眠預金総額6,238億円のうち、まだ1%程度しか活用されていませんが、制度設計としては最終的に毎年500億円程度の資金分配を行う予定となっています。様々な社会課題の解決が迫られる中、これからの休眠預金の活用にさらに注目が集まるでしょう。

髙宮 咲妃

髙宮 咲妃

たかみや さき

総合調査部 マクロ環境調査G 研究員
専⾨分野: QOL・ハピネス戦略

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