- 要旨
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- 日経平均は先行き12ヶ月34,000程度で推移するだろう。
- USD/JPYは先行き12ヶ月138程度で推移するだろう。
- 日銀は2024年後半にマイナス金利を撤回するだろう。
- FEDはFF金利を5.50%(幅上限)で据え置くだろう。利下げは24年1-3月を見込む。
金融市場
- 前日の米国株は下落。S&P500は▲0.4%、NASDAQは▲0.8%で引け。VIXは16.0へと上昇。
- 米金利はブル・フラット化。予想インフレ率(10年BEI)は2.359%(▲5.7bp)へと低下。 実質金利は1.662%(▲0.9bp)へと低下。長短金利差(2年10年)は▲73.4bpへとマイナス幅拡大。
- 為替(G10通貨)はUSDが全面高。USD/JPYは143前半へと上昇。コモディティはWTI原油が82.9㌦(+1.0㌦)へと上昇。銅は8347.5㌦(▲137.5㌦)へと低下。金は1924.1㌦(▲9.4㌦)へと低下。
経済指標
- 7月NFIB中小企業調査はヘッドラインである景況感指数が91.9へと3ヶ月連続で改善した。個別の調査項目は人件費計画が+21と小幅低下し反対に雇用計画は+17へと小幅に上昇、そうした中で設備投資計画は+27と反発基調が継続。労働コスト増加に歯止めかけたい企業が省力化投資を計画している様子が垣間見える。
注目点
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昨日発表された7月景気ウォッチャー調査は日本株上昇の原動力の一つであった「好調な内需」が粘り強さを発揮していることを示した。国内景気を推し量る上で有用な景気ウォッチャー調査は5・6月に頭打ち感が漂っていたが、7月は盛り返した。
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3ヶ月前から現在への景況感変化を問う現況判断DIは54.4へと6月から0.8pt改善。生活必需品の値上がりが逆風となったものの、春闘賃上げ率が約30年ぶりの高水準で着地するなど賃上げ機運が高まる中、個人消費は底堅さを維持したとみられ、景気に敏感な人々の景況感は改善した。類似指標の消費者態度指数も改善傾向を維持している。

- 現状判断DIの内訳では家計動向関連が54.5へと0.9pt上昇。その内訳はサービス(60.7→57.5)と飲食(57.4→55.8)が活況とも言うべき高水準から低下した反面、小売(50.1→53.6)が回復した。他方、住宅(49.5→47.7)は小幅に低下。全体として消費周りの経済活動は堅調と判断される。企業関連は53.5へと0.2pt上昇し5ヶ月連続で50を超過。製造業(50.1→50.2)が概ね横ばいだった一方、非製造業(55.8→56.4)は回復した。雇用関連(54.1→55.7)は再び上昇した。労働需給のミスマッチによって人手不足が解消しない現状、企業の採用意欲が衰え(≒人員補強を諦める)、縮小均衡に向かっている懸念はあるが、労働集約的な産業(宿泊、飲食、建設等)を中心に採用意欲は旺盛であると考えられる。類似指標のサービス業PMIは7月に53.8へと低下したものの、依然として2007年9月の統計開始以来で最高付近にある。景気回復の瞬間風速が衰える中でもDXや省力化投資などに支えられ、企業景況感は良好な水準を維持している。
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3ヶ月先の景気を問う先行き判断DIは54.1へと3ヶ月ぶりに改善。内訳は家計動向関連が54.3へと1.9pt上昇。その内訳はサービス(56.0→57.8)、小売(50.4→52.3)、飲食(58.2→62.0)が揃って回復した。企業関連は53.3と高水準を維持。製造業(52.7→51.3)がやや低下した反面、非製造業(53.7→55.1)は年初来の最高水準に到達。雇用関連は54.8へと0.5pt上昇した。
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景気ウォッチャー調査は速報性に優れていながら、予測精度が高いことが知られておりGDP(具体的には在庫を除いた「最終需要」)との連動性が認められている。また株価についても一定の連動性が認められている。単純に株価水準の変化と一定の連動性が認められている他、景気ウォッチャーが改善傾向にある時、日本株は米国を上回る勢いで上昇するという関係もある。株価が景気ウォッチャーに影響を与えているという因果の向きの存在は否定できないが、それでも景気ウォッチャーの粘り強さは日本株が底堅さ保つ一つの理由になる。
藤代 宏一
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