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【1分解説】民泊とは?

今泉 典彦

  音声解説

民泊とは、住宅(戸建住宅やマンションなどの共同住宅等)の全部又は一部を活用して、旅行者等に宿泊サービスを有償で提供することをいいます。コロナ禍以前、インターネットを通じて空き室を短期で貸したい人と宿泊を希望する旅行者とをマッチングするビジネスが世界各国で展開され、急速に普及しました。

わが国では、2016年に旅館業法の簡易宿所を民泊に活用できるように設置基準を見直したほか、同年、国家戦略特別区域法に基づく旅館業法の特例、いわゆる「特区民泊」が初めて認められました。さらに、公衆衛生の確保や地域住民等とのトラブル防止に留意したルールづくりに対応するため、健全な民泊サービスの普及を図るものとして、2018年6月に住宅宿泊事業法が施行されました。

観光庁の資料によれば、住宅宿泊事業法に基づく民泊物件への2023年6~7月の宿泊者数は約27.4万人と、コロナ前の2019年6~7月(約35.0万人)の約78%まで回復しています。東京都や大阪府など大都市圏はいまだ回復途上ですが、34の県でコロナ前より増加しています。地域活性化の観点から、急回復する訪日客の滞在の受け皿としても民泊の増加が期待されるところです。

この解説は2023年10月時点の情報に基づいたものです。

今泉 典彦


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