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2021.02.25
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自律的キャリアを考える(1):大企業50歳代の憂鬱なキャリア
~約半数が自分のキャリアに不満~
榎並 重人
- 要旨
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- 大企業社員の平均的なキャリアは、50歳代の前半で年収や職位がピークに達し、その後、役職定年等により下降に転じ、定年、再雇用に移行していくというものである。50歳代は、短期間にキャリア上のピークから一気に下降に転じる変化が激しい年代といえる。
- 職位や年収など客観的キャリアと、やりがいや自己実現など主観的キャリアの2軸で大企業の50歳代社員に調査した結果、職位や年収が過去のピーク時点にて、客観・主観の双方に満足している割合が42.2%、双方に不満が39.2%であった。一方、50歳代の現時点においては、双方に満足が34.4%、双方に不満が50.6%と、不満の割合が大幅に上昇する。
- 50歳代の現時点において主観的キャリアの満足度の高い群団は、今後のセカンドキャリアにポジティブな志向を示しているが、過去のピーク時点の満足度の高さとは無関係である。充実したセカンドキャリアを送るには、「過去の栄華」に固執することなく、キャリア発達を持続し、主観的キャリアの満足度を維持、向上させることが重要である。
- 主観、客観的キャリアの満足度ついて比較すると、前者が高い群団は、セカンドキャリアに対して、自律的で挑戦的な志向を示している一方で、後者が高い群団は他律的で現状維持的な志向を示している。
- 50歳代をキャリア転機の時期と位置付け、これまでのキャリアを全て棚卸し、「自身の価値観・やりたいこと(=Will)」「自身の能力・リソース(=Can)」「自身が期待されていること(=Must)」を描き、キャリア満足度を高めることが「豊かで幸せな職業人生」につながると思われる。
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本資料は情報提供を目的として作成されたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。作成時点で、第一生命経済研究所が信ずるに足ると判断した情報に基づき作成していますが、その正確性、完全性に対する責任は負いません。見通しは予告なく変更されることがあります。また、記載された内容は、第一生命保険ないしはその関連会社の投資方針と常に整合的であるとは限りません。