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【1分解説】生産年齢人口とは?

平岡 一弘

  音声解説

生産年齢人口とは、年齢別人口の三つの区分、年少人口(15歳未満)、生産年齢人口(15歳以上65歳未満)、老年人口(65歳以上)の一つで、国内の生産活動や消費の中心的な担い手であり、同時に社会保障制度を主に支える人口です。

日本の生産年齢人口のピークは1995年の8,716万人、総人口の69.4%を占めていました。その後少子化の影響などもあり2023年10月現在7,395万人、同59.5%と割合で10ポイント弱減少してきました。国立社会保障・人口問題研究所「日本の将来推計人口(令和5年推計)」によると、今後も一層の減少見通しで2050年時点で5,540万人、2070年には4,535万人との推計が標準的なシナリオとして公表されています。

また、日米の総人口に占める割合を2020年から2050年で比較すると、日本が58.5%から51.4%に減少するのに対し、米国は65.3%から減少するものの60.8%にとどまっています。このように、日本の生産年齢人口は米国と比較しても大きな減少となり、かつ老年人口は2020年の29.6%から2050年には37.5%にまで増加するとされています。

政府は「2030年代に入るまでの6~7年が少子化傾向を反転できるかどうかのラストチャンス」として「こども・子育て政策」に取組んでいます。更に社会保障制度の持続可能性を高める観点を含め、女性や高齢者の活躍推進にも注力しているところです。人口構成の問題は決して容易には解決できるものでありませんが、今後の政策動向に注目です。

この解説は2024年4月時点の情報に基づいたものです。

平岡 一弘


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