セミナー広告 セミナー広告

【1分解説】在職老齢年金とは?

永原 僚子

  音声解説

在職老齢年金とは、老齢厚生年金の受給者が厚生年金保険に加入しながら働いた時に、老齢厚生年金の一部または全額が支給停止となる制度のことです。

老齢厚生年金月額と総報酬月額相当額(※)の合計額が支給停止調整額である48万円に達するまでは支給停止がありませんが、合計額が48万円を超過した場合は超過額の1/2の老齢厚生年金額が支給停止になるというものです。

(※)その月の標準報酬月額+その月以前1年間の標準賞与額の総額× 1/12

在職老齢年金で注意すべき点として加給年金があります。加給年金は厚生年金受給者の家族手当ともいえる年金で、条件を満たせば年額約40万円が厚生年金に加算されます。老齢厚生年金の一部でも受給していれば加給年金の受給に影響はありませんが、在職老齢年金により老齢厚生年金が全額支給停止になると加給年金の受給は出来なくなります。

在職老齢年金の対象は老齢厚生年金のみで、老齢基礎年金や企業年金および個人年金は支給停止の対象外です。また、70歳以上の在職者は厚生年金の加入者にはなりませんが、在職老齢年金のしくみが適用されますので注意が必要です。

2023年度の支給停止調整額は48万円ですが、2024年度は50万円になりますので、従来48万円を超えていた方の朗報となるかもしれません。

この解説は2024年3月時点の情報に基づいたものです。

永原 僚子


本資料は情報提供を目的として作成されたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。作成時点で、第一生命経済研究所が信ずるに足ると判断した情報に基づき作成していますが、その正確性、完全性に対する責任は負いません。見通しは予告なく変更されることがあります。また、記載された内容は、第一生命保険ないしはその関連会社の投資方針と常に整合的であるとは限りません。