【1分解説】国債費とは?

谷口 智明

  音声解説

国債費とは、国の一般会計における歳出項目の一つで、国が発行した国債の返済等に必要な費用を指します。具体的には、満期を迎えた国債の元本償還に充てる債務償還費、利子を支払う利払費のほか、国債事務取扱費で構成されています。なお、実際の国債の償還や利払いは、「国債整理基金特別会計」を通じて行われます。一般会計の国債費は、この特別会計への繰入金として計上され、特別会計から国債の償還・利払いに充てられます。

国債費は、医療・介護や教育、公共事業等のように新たな行政サービスを生み出す支出ではないため、国債費が増えると、他の政策に回せる財源を圧迫する側面があります。近年は、少子高齢化に伴う社会保障費等の増加を税収だけでは賄えず、国債発行等で不足分を補ってきた結果、普通国債残高は2026年度末に1,145兆円に達する見通しです(資料)。

2026年度予算案では、国債費は約31.3兆円と歳出総額のおよそ4分の1を占め、初めて30兆円を超える規模となりました。中でも利払費は、長期金利上昇を踏まえた積算金利の引き上げや、より高い利率の国債への借り換えの影響により、前年度予算から大きく増加しています。今後、金利上昇などによる国債費の一段の膨張が財政運営の制約とならないよう、成長戦略の実現を通じた持続的な経済成長と税収増を図ることが重要です。

図表
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この解説は2026年1月時点の情報に基づいたものです。

谷口 智明


本資料は情報提供を目的として作成されたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。作成時点で、第一生命経済研究所が信ずるに足ると判断した情報に基づき作成していますが、その正確性、完全性に対する責任は負いません。

谷口 智明

たにぐち ともあき

政策調査部 フェロー
専⾨分野: 財政・社会保障、教育

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