【1分解説】TACOトレードとは?

谷口 智明

TACOトレードとは、トランプ米大統領が関税強化などの強硬策を打ち出した後、市場の動揺や交渉の進展を受けて、最終的には方針を撤回・延期・緩和するとの見方を前提とした投資行動の俗称です。TACOは「Trump Always Chickens Out(トランプはいつも尻込みする)」の頭字語で、強硬発言による相場下落後、方針転換やトーンダウンを契機とする反発局面を狙う逆張り的な取引を指します。

この言葉は、もともと関税政策を巡る発言と、市場の反応を説明する文脈で広がりました。さらに、中東情勢を巡っても、イラン攻撃やホルムズ海峡封鎖といった軍事的緊張により原油価格が上昇した後、イランへの大規模攻撃を示唆する発言とは裏腹に、停戦延長や合意観測発言を受けて反落し、株式市場もこれに連動して乱高下する場面が見られました。

もっとも、TACOトレードは「最終的には強硬姿勢が緩和される」という市場の期待に依存しています。米・イラン情勢やホルムズ海峡の緊張に伴い原油供給の停滞が長期化すれば、エネルギーや石油化学製品の価格上昇を背景にインフレ圧力が強まり、金融引き締め観測も相まって、相場がリスクオフに傾く可能性があります。過去のパターンが常に繰り返されるとは限らないため、こうした前提に過度に依存することには注意が必要です。

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この解説は2026年5月時点の情報に基づいたものです。

谷口 智明


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