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2025.06.17
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【1分解説】基礎年金の底上げとは?
谷口 智明
基礎年金の底上げとは、将来、年金受給額の低下が見込まれる国民年金(基礎年金)の給付水準を引き上げることです。具体的には、厚生年金の積立金と国庫負担を活用し、マクロ経済スライドによる基礎年金の給付調整を早期に終了させる措置を指します(資料)。
2024年財政検証では、過去30年と同程度の低成長が続いた場合、現行制度のままでは、約30年後に基礎年金の給付水準が約3割低下すると試算されました。この底上げ措置により、基礎年金の給付水準の低下は約1割に抑えられる見込みです。特に、基礎年金のみに加入の自営業者や、就職難で厚生年金の加入期間が短い傾向にある就職氷河期世代をはじめとする現役世代が、低年金に陥るリスクを軽減する狙いがあります。一方で、厚生年金の受給額が一時的に低下する高齢者もいるため、影響緩和策が求められます。また、給付水準の引き上げに伴い国庫負担も追加で必要となります。但し、これらは低成長が続く前提の試算であり、実質1%程度の経済成長が続けば、全世代で給付水準は上昇すると見込まれています。
年金の給付水準は経済状況に大きく左右されます。2025年6月に成立した年金制度改正法では、2029年の次期財政検証の結果を踏まえ、基礎年金の給付水準の低下が見込まれる場合に底上げ措置を講ずることが附則に明記されました。

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この解説は2025年6月時点の情報に基づいたものです。
谷口 智明
本資料は情報提供を目的として作成されたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。作成時点で、第一生命経済研究所が信ずるに足ると判断した情報に基づき作成していますが、その正確性、完全性に対する責任は負いません。

