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- 予測市場とは何か?(5)
本シリーズ「予測市場とは何か?」では、主に米国で急速に存在感を増す予測市場に関して、その功罪と今後の展開に焦点を充てる。
予測市場の今後の成長を占う要因は米国の規制動向だ。州法によってスポーツを対象とする取引が規制される、或いは連邦規制によりインサイダー取引が厳格化される場合、予測市場の成長は抑制される可能性がある。また、ユーザーのすそ野拡大を巡っては「主要国の法規制」、及び「法人利用の拡大」も重要な争点となろう。
主要な予測市場はオンラインで取引が完結するため、全世界の人々が潜在的な顧客となる。ただ、米国(連邦政府)が予測市場を「先物取引(金融商品)」と位置付けるのに対し、多くの国は予測市場を「ギャンブル」と捉えている。例えば、ドイツやシンガポールは自国のギャンブル規制を基に現行の予測市場を違法と指摘する。英国では予測市場がギャンブル規制の対象であり、その運営会社は関連規制の下で許認可を得る必要がある。他方、デンマークは予測市場の取引を禁止していないものの、(取引に自国通貨を採用するなど)その提供方法によってはギャンブル規制の対象となる可能性がある。なお、一部の予測市場はこうした各国の規制を踏まえて、日本を含む特定国からの利用を制限している。
また、大手予測市場はこれまで個人利用が多かった一方、足下では法人取引を拡大しようと取り組んでいる。政治や自然災害に関するイベントリスクを軽減(ヘッジ)する手法として、予測市場はヘッジファンドなどの機関投資家の需要を取り込める可能性がある。例えば大手予測市場は2026年4~6月期にかけて、新たな試みとしてブロックトレードを仲介した。ブロックトレードとは通常の市場取引では価格に甚大な影響を及ぼしうる大口取引を対象に、相対で売買を完了する手法だ。取引額の大きい法人利用を増やすためには、こうした多様な取引形態の整備が必要だろう。加えて、取引規模に耐えうる十分な流動性の供給、或いは機関投資家にとっての取引コストとリターンも焦点となる。
【参考文献】
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Giangiulio Davis (2026), “Prediction Markets Individual traders drove Kalshi’s rise. Now, it’s going for Wall Street,” CNBC (June 1, 2026).
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Greo Evidence Insights (2026), “Prediction markets: Global approaches to an emerging challenge,” International Association of Gaming Regulators (February 26, 2026).
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Hur, Krystal (2026), “Interactive Brokers Expands Prediction-Market Offerings,” The Wall Street Journal (May 14, 2026).
※ 本資料は情報提供を目的に作成されたものです。日本国内から予測市場で金銭を伴う取引を行うことは、賭博罪に抵触するおそれがありますのでご注意ください。
前田 和馬
本資料は情報提供を目的として作成されたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。作成時点で、第一ライフ資産運用経済研究所が信ずるに足ると判断した情報に基づき作成していますが、その正確性、完全性に対する責任は負いません。見通しは予告なく変更されることがあります。また、記載された内容は、第一生命保険ないしはその関連会社の投資方針と常に整合的であるとは限りません。

