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【1分解説】ポジティブ心理学とは?

村上 隆晃

  音声解説

ポジティブ心理学は、アメリカ心理学会会長であったマーティン・セリグマン教授らが 1998 年に提唱した、人間の強み・長所・幸福感に科学的な光を当てる心理学の一分野です。具体的には 「PERMA(パーマ)」(Positive emotion(ポジティブ感情), Engagement(エンゲージメント), Relationships(関係性), Meaning(人生の意味や仕事の意義), Accomplishment(達成)の頭文字を取った術語)の 5 要素を中心的な概念としており、PERMAと人々のウェルビーイングや幸福に焦点を当てる学問分野です。

最近では、人々のPERMAを引き上げる様々な介入手法の効果を検証する研究が増加し、職場・学校・医療現場への応用も進展しています。

ポジティブ心理学の課題としては、介入による短期的なPERMA引き上げ効果の再現性は示されつつも、長期的持続性の検証が不足しているといわれます。また、測定指標が多岐にわたることから多数の研究を集めて分析するメタ分析の解釈が難しい点や幸福追求が逆説的にストレスを生む可能性への配慮なども指摘されています。

今後の展望としては、大規模縦断データと AI 解析を用いて個別最適化された介入法や予測モデルの構築が期待されます。臨床心理学・行動経済学・公衆衛生学との学際連携を進めるとともに、環境・社会システムと連動した国民のウェルビーイング向上を探究する統合的アプローチも重要になると考えます。

この解説は2025年8月時点の情報に基づいたものです。

村上 隆晃


本資料は情報提供を目的として作成されたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。作成時点で、第一生命経済研究所が信ずるに足ると判断した情報に基づき作成していますが、その正確性、完全性に対する責任は負いません。

村上 隆晃

むらかみ たかあき

総合調査部 研究理事
専⾨分野: well-being、生命保険マーケティング

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