- HOME
- レポート一覧
- ビジネス環境レポート
- 【1分解説】マールアラーゴ合意とは?
マールアラーゴ合意とは、米国の大統領経済諮問委員会委員長であるスティーブン・ミラン氏が提唱したドル高是正のための新たな多国間通貨協調の構想です。名称はトランプ大統領の私邸「マールアラーゴ」に由来し、「第2のプラザ合意」とも呼ばれます。トランプ大統領の政策にも影響を与えていると言われているため注目されています。
ミラン氏は、ドルが基軸通貨として世界中で使われていることから超過需要が生じ、ドルが過大評価されていると主張します。こうした構造的なドル高が製造業の衰退と貿易赤字に繋がっているとします。
トランプ大統領による関税引き上げは、こうした貿易赤字の解消や製造業の復活を目指して実施された面もあります。マールアラーゴ合意を通じたドル安誘導も、こうした文脈の中で実行に移される恐れがあるでしょう。関税引き上げや安全保障問題を交渉材料として多国間で通貨協定が結ばれドル安誘導が行われた場合、金融市場が大きく動揺することは避けられません。
急激なドル安は、米国のインフレが制御不能に陥るリスクがあるなどデメリットも大きく、実現可能性は低いと考えられています。しかし、トランプ大統領は元々ドル安志向が強いことから、将来的に大胆な行動に出る可能性は否定できません。今後の動向に警戒が必要です。
この解説は2025年5月時点の情報に基づいたものです。
新家 義貴
本資料は情報提供を目的として作成されたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。作成時点で、第一生命経済研究所が信ずるに足ると判断した情報に基づき作成していますが、その正確性、完全性に対する責任は負いません。
- 新家 義貴
しんけ よしき
-
経済調査部・シニアエグゼクティブエコノミスト
担当: 日本経済短期予測
執筆者の最近のレポート
-
消費者物価指数(全国・2026年3月) ~3月段階で基調の変化なし、それでも拭えない先行き不透明感~
日本経済
新家 義貴
-
2026年・夏のボーナス予測 ~底堅い企業収益を背景に、前年比+2.5%と5年連続の増加を予想~
日本経済
新家 義貴
-
実質賃金はプラス圏に浮上(2026年2月毎月勤労統計) ~実質賃金は改善も、先行きは物価次第~
日本経済
新家 義貴
-
消費者物価指数(東京都区部・2026年3月) ~補助金・原油高・円安が交錯。物価の先行き不透明感は極めて強い~
日本経済
新家 義貴
-
四半期見通し『日本~緩やかな回復を見込むも、原油価格がリスク要因~』(2026年4月号)
日本経済
新家 義貴