人生への向き合い方とwell-being②

~日本人の4つのタイプの特徴からみた幸福度向上の視点~

河谷 善夫

要旨
  • 本稿は、直近のCompass for SDGs&Society5.0レポート「人生への向き合い方とwell-being①」の続編である。前編レポートで導出された未来志向派、消極派、マイペース派、無関心派の4タイプについて、幸福度向上の特徴やそのプロセスの改善ポイントなどを探り、人々の幸福度向上を実現するための視点を考察した。
  • 全てのタイプにおいて、幸福度向上プロセス(必要性認知→行動→継続)が進んでいる層ほど幸福度は高くなっており、そのプロセスのフレームワークは、幸福度向上を計る上で有効なものであることが確認できた。
  • 幸福度向上プロセスの一つ目の段階である必要性認知の状況から、身体的健康、余暇、精神的健康、家計と資産、WLB(ワークライフバランス)の5分野を注目するべきであることが把握できた。この5分野の幸福度に影響を与える事項をタイプ毎に確認すると、幸福に対し積極的で前向きな姿勢の未来志向派、幸福に対し否定的傾向のある消極派、幸福を感じながら、さらに高めようとしているマイペース派、幸福に対して関心が低いようにみえる無関心派というような、4つのタイプの特徴が浮かびあがった。
  • 更に、幸福度向上プロセスにおける必要性認知のきっかけ、行動開始理由、行動阻害理由をタイプ別に分析した結果、4つのタイプ毎に幸福度向上プロセスを改善させる上でのポイントが確認された。例えば、消極派において、必要性認知のきっかけの観点から「このままではまずいという自覚」を持つこと、行動開始理由の観点からは、行動を余儀なくする何らかの工夫をすること、行動阻害理由の観点からは、すべきことを明確にして「達成手段の不透明性」を解消することなどである。
  • ライフデザインが有ることは、全てのタイプで幸福度を向上させる効果があり、幸福度が低いタイプほどその効果は大きいことが確認された。また、ライフデザインの効用はタイプ毎に異なっていることが確認できた。
  • 各人が幸福度を向上させるには、画一的・均質的な取組みでは実現できず、個々の特徴を勘案し、それぞれに適合した形で、幸福度向上プロセス改善やライフデザインの実施に取り組むことが重要といえる。また、人生にどのように向き合うのかといったことを考えることも幸福度向上の観点からは重要であろう。

詳細につきましてはPDFをご覧ください。

河谷 善夫

河谷 善夫

かわたに よしお

総合調査部 マクロ環境調査G 研究理事
専⾨分野: 規制、ガバナンス

執筆者の最新レポート

関連レポート

関連テーマ

Recommend

おすすめレポート