イベントカレンダー『各国の主要政治・経済イベント予定』(2025年8月号)

8月の各国主要政治・経済イベント

図表
図表

8月の政治・経済イベント「ジャクソンホール会合」

ジャクソンホール会合は、米国ワイオミング州のリゾート地ジャクソンホールで毎年8月下旬に開催される経済シンポジウムです。カンザスシティ連邦準備銀行が主催し、世界各国の中央銀行総裁、政策立案者、経済学者らが参加して、世界経済・金融の重要テーマについて議論を行います。金融当局者による基調講演で政策の重要な方向性が示されることがあるため、世界中の投資家や市場関係者から注目される重要なイベントとなっています。

会合は1978年から始まりましたが、当初はジャクソンホールで開催されていませんでした。現在の開催地となったのは1982年からで、当時のポール・ボルカーFRB議長がフライフィッシングの愛好家であり、FRB議長を招聘するために釣りの名所として知られるジャクソンホールが選ばれたと言われています。この自然豊かで静かな環境が、各国の中央銀行総裁や経済学者がリラックスした雰囲気で率直な議論を行える場として定着し、現在の世界的に重要な経済シンポジウムへと発展しました。

今年は8月21日~23日に開催予定で、テーマは「転換期の労働市場:人口動態、生産性、マクロ経済政策」に設定されています。具体的な情報はまだ掲載されていませんが、世界各国が直面している労働市場の構造的変化を反映して、少子高齢化による労働力不足、デジタル化・AI技術の普及による雇用構造の変化、働き方の多様化への対応などの課題が議論されると考えられます。ただし、今年は米国のトランプ政権発足以降、関税引き上げを中心とした通商政策の転換により、世界経済の不確実性が高まっています。今回の会合では、現在の世界経済の不確実性の高まりについて、各国の金融当局者がどのような見解を示すのか、そして今後の政策運営への影響をどう考えているのかにも注目が集まりそうです。

(主任エコノミスト:阿原健一郎)


本資料は情報提供を目的として作成されたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。作成時点で、第一生命経済研究所が信ずるに足ると判断した情報に基づき作成していますが、その正確性、完全性に対する責任は負いません。見通しは予告なく変更されることがあります。また、記載された内容は、第一生命保険ないしはその関連会社の投資方針と常に整合的であるとは限りません。