イベントカレンダー『各国の主要政治・経済イベント予定』(2024年8月号)

8月の各国主要政治・経済イベント

8月の各国主要政治・経済イベント
8月の各国主要政治・経済イベント

8月の政治・経済イベント「ジャクソンホール会合」

ジャクソンホール会合とは、米国西部のワイオミング州ジャクソンホールにて毎年8月下旬に開催される、カンザスシティ地区連銀が主催する経済シンポジウムです。1978年から始まった歴史ある会合で、世界各国の中央銀行総裁や著名な経済学者、エコノミストが参加し、世界経済・金融にかかわる重要テーマについて議論が交わされます。

金融当局者による基調講演が行われることが多いため、世界中の投資家からも注目されています。過去を振り返ってみても、2014年には、当時の欧州中央銀行(ECB)ドラギ総裁が、講演の中で金融緩和政策の準備を示唆する発言を行い、その翌月のECB理事会で金融緩和政策が打ち出されました。2016年には、当時の米連邦準備制度理事会(FRB)イエレン議長が利上げに言及し、その4か月後に1年ぶりとなる利上げが行われました。

また、政策決定に関する重要なメッセージが発信されることで、株価や為替レートなど金融市場が大きく変動することもあります。2022年には、FRBによる急ピッチな追加利上げが続く中、アメリカの物価上昇率が一時的に鈍化していたことで、市場では金融引き締めのペースが減速するのではないかという楽観的な見方が広がっていましたが、パウエル議長は金融引き締め継続の姿勢を強く打ち出したことで株価の急落に繋がりました。

今年の会合でも、FRBパウエル議長の講演に注目が集まります。高金利環境が続くアメリカですが、市場では年内にFRBが利下げを1回ないしは2回実施するとみる向きが多いです。一方で、景気やインフレ圧力の粘り強さから、FRBメンバー間でも意見にばらつきが見られるなど政策判断は難しくなっています。9月以降のアメリカ金融政策の方向性を見極めるためにも、ジャクソンホール会合でのメッセージに注目です。

(副主任エコノミスト:大柴 千智)


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