イベントカレンダー『各国の主要政治・経済イベント予定』(2023年4月号)

4月の各国主要政治・経済イベント

図表1
図表1

4月の政治・経済イベント「ISM製造業景況指数」

「ISM製造業景況指数」とは、全米供給管理協会(ISM)が、アメリカ国内の300社以上の購買担当者を対象にアンケート調査を実施し、その調査結果を指数化したものです。製造業を対象とした本指標のほかに、非製造業に対して実施する「ISM非製造業景況指数」も存在します。製造業は翌月第1営業日、非製造業は翌月第3営業日に公表されるため、最も速報性の高い指数として重要視される指標です。

アンケートは10項目から構成され、その中で生産、新規受注、雇用、納入、在庫の5項目を加重平均することで総合指数が算出されます。指数の値が50を上回ると景気が拡大している(「良くなっている」の回答が多い)ことを示し、逆に50を下回ると景気が縮小している(「悪くなっている」の回答が多い)ことを示します。公表時には、指数が景気判断の節目である50を超えているかどうかや、前回から上昇したのか低下したのかが注目され、結果によって金融市場にも影響を与えます。

昨年以降、アメリカでは自国のインフレ抑制のため金融引き締め政策を実施してきました。急ピッチの金利上昇を背景とした需要の減退によって、アメリカ国内の景気後退が懸念される中、総合指数は2022年11月以降50を下回る水準となっています。しかし、直近23年2月は新規受注指数に回復が見られたことで、総合指数は一旦の下げ止まりが見られました。加えて、インフレの動向を示す仕入価格指数が再び50を上回ったことや、非製造業景況指数は依然として高水準が続いていることで、想定よりも底堅い米国景気が示される内容となりました。これらの公表後は、FRBの金融引き締め長期化懸念が強まったことで、市場ではドル高円安に進む局面がみられました。FRBの金融政策動向をいち早く見極めるためにも、今後も本指標に注目です。

(副主任エコノミスト:大柴 千智)


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