都区部版・消費者物価のコア指標(2026/07)

~すべての指標がジワリと上昇率拡大~

星野 卓也

目次

図表
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いずれの指標もジワリと加速

本日公表された7月の東京都区部CPIを用いて、日銀が全国CPIを用いて試算している「消費者物価のコア指標」等に準拠する形で、①エネルギー補助金等の政策要因を除いた「特殊要因除く系列」、②東京都区部版の刈込平均、加重中央、最頻値、③日銀が賃金から物価への波及度合いを分析する際に利用した「低変動品目CPI」について計算した。

計算値をみると、生鮮・特殊要因除くは6月:+2.4%→7月:+2.5%、生鮮エネ・特殊要因除くは6月:+2.4%→7月:+2.5%、食料エネ特殊要因除くは6月:+1.9%→7月:+2.0%、刈込平均値(全国ウェイト換算)は6月:+1.8%→7月:+2.0%、加重中央値(全国ウェイト換算)は6月:+1.2%→7月:+1.3%、最頻値は6月:+1.3%→7月:+1.4%となった。また、全国版の低変動品目CPIは5月:+1.2%→6月:+1.2%、都区部では6月:+1.5%→7月:+1.6%となった(以上、いずれも前年比)。

7月はいずれの指標でも伸び率が拡大している。財別にみると、食料品の値上げが相次いだことを背景に、2025年8月をピークに上昇率縮小の続いてきた「生鮮食品除く食料」の伸び率が横ばいになる(2025年6月:+3.9%→7月:+3.9%)など、イラン情勢悪化に伴う資源価格上昇が徐々に消費者価格にも転嫁され始めているとみられる。日銀は物価の上振れリスクに対する警戒を強めるだろう。

図表
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(参考文献)

星野(2023)「東京都区部版・日銀基調的インフレ率の試算」第一生命経済研究所 Economic Trends

星野(2024)「日銀の「第二の力」指標を再現してみた」第一生命経済研究所 Economic Trends

川本・中浜・法眼(2015)「消費者物価コア指標とその特性 — 景気変動との関係を中心に —」日銀レビュー・シリーズ、15-J-11

白塚(2015)「消費者物価コア指標のパフォーマンスについて」日銀レビュー・シリーズ、15-J-12

尾崎・神保・八木・吉井(2024)「賃金・物価の相互連関を巡る最近の状況について」日銀レビュー 2024-J-2

星野 卓也


本資料は情報提供を目的として作成されたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。作成時点で、第一ライフ資産運用経済研究所が信ずるに足ると判断した情報に基づき作成していますが、その正確性、完全性に対する責任は負いません。見通しは予告なく変更されることがあります。また、記載された内容は、第一生命保険ないしはその関連会社の投資方針と常に整合的であるとは限りません。

星野 卓也

ほしの たくや

経済調査部 主席エコノミスト
担当: 日本経済、財政、社会保障、労働諸制度の分析、予測

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