【1分解説】米国中間選挙と「レームダック」とは?

新家 義貴

レームダックとは、任期を残しているものの、政治的な影響力や政策遂行力が低下した大統領や議員を指す言葉です。もともとは、選挙で敗れ、退任までの期間に入った政治家を表す言葉ですが、現在では、議会で与党が少数派となるなどして、政権の求心力が弱まった状態を指すこともあります。

米国では、中間選挙の結果が、その後の大統領の政策遂行力や政権運営を大きく左右します。26年11月の中間選挙を巡っては、足元で下院は民主党が優勢で、上院も接戦ながら民主党がやや有利との見方が増えています。仮に民主党が議会の多数派を奪えば、共和党のトランプ大統領は予算や税制、歳出など、議会の協力が必要な政策を進めにくくなり、レームダック化が意識される可能性があります。

もっとも、議会の多数派を失えば直ちに大統領の権限がなくなるわけではありません。大統領令や外交・通商政策など、議会の同意を必ずしも必要としない分野では、なお大統領の裁量が残ります。このため、中間選挙で民主党が議会の主導権を握れば、減税や財政支出など新たな政策を進める余地が狭まる一方、通商・外交政策など大統領の裁量が比較的大きい分野の政策比重が高まる可能性があります。レームダック化は、単に政権の求心力が低下するというだけでなく、米国の経済政策の重点を変える可能性がある点にも注目が必要です。

この解説は2026年9月時点の情報に基づいたものです。

新家 義貴


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新家 義貴

しんけ よしき

経済調査部・シニアエグゼクティブエコノミスト
担当: 日本経済短期予測

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