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【1分解説】時間外労働の割増率とは?

白石 香織

  音声解説

時間外労働の割増率とは、法定労働時間(1日8時間・週40時間)を超えて働いた場合や、休日・深夜に働いた場合に、通常の賃金に上乗せして支払うことが義務づけられている法定の割合です。これは労働基準法第37条に定められており、対象となる労働が発生した場合、企業は割増賃金を支払わなければなりません。

具体的には、法定労働時間を超える時間外労働には25%以上、そのうち月60時間を超える部分については50%以上の割増率が適用されます(中小企業にも2023年から適用)。また、法定休日における労働は35%以上、深夜労働(22時~5時)については25%以上とされています(資料1)。

時間外労働の割増率を法令で定めているOECD加盟国のうち、約6割が50%以上の割増率を設定しており、日本の割増率は国際的にみて比較的低い水準にあるとの指摘もあります(資料2)。

2025年に発足した高市政権が労働時間規制の緩和に向けた検討を指示したことを受け、今後、労働時間の上限規制を含む労働時間法制全体についての議論が本格化すると見込まれます。長時間労働の抑制と企業の労働生産性向上を両立させるには、制度全体の整合性が重要であり、その一環として、労働時間規制のあり方とともに、時間外労働の割増率についても論点の一つとして整理・検討される可能性があります。

図表
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この解説は2026年2月時点の情報に基づいたものです。

白石 香織


本資料は情報提供を目的として作成されたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。作成時点で、第一生命経済研究所が信ずるに足ると判断した情報に基づき作成していますが、その正確性、完全性に対する責任は負いません。

白石 香織

しらいし かおり

総合調査部 マクロ環境調査G 主席研究員
専⾨分野: 労働政策、国際政策

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