【1分解説】サナエノミクスとは?

新家 義貴

  音声解説

「サナエノミクス」とは、高市早苗首相が掲げる経済政策の総称です。様々な政策が挙げられていますが、その軸となるのが「責任ある積極財政」という考え方です。これは、単なる一時的な景気刺激を目的とした財政拡大ではなく、10年先・20年先の日本経済を強くするために、将来の成長につながる分野へ計画的に資金を振り向けるというものです。具体的には、半導体やAI、エネルギー、防衛など経済安全保障に関わる分野への重点投資に加え、教育や人材育成、地方の産業基盤整備など、国の競争力と生活の安定を支える分野への支出を重視します。

こうした支出にあたっては財政状況の健全化にも配慮しますが、その際、支出の抑制による財政赤字の削減よりも、経済成長を通じて税収を増やし、その成果で財政を健全化するという順序を重視する点もサナエノミクスの特徴です。

もっとも、「責任ある積極財政」は、成長を前提に財政拡大を行うため、もし経済が想定どおり成長しなかった場合には財政が一段と悪化するリスクがあることに注意が必要です。この場合、財政の持続可能性が疑問視され、急激な金利上昇が生じる可能性も否定できません。実際に成長につながる効果的な財政支出を行うことができるかどうかが、サナエノミクスの成否のカギを握りそうです。

この解説は2025年11月時点の情報に基づいたものです。

新家 義貴


本資料は情報提供を目的として作成されたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。作成時点で、第一生命経済研究所が信ずるに足ると判断した情報に基づき作成していますが、その正確性、完全性に対する責任は負いません。

新家 義貴

しんけ よしき

経済調査部・シニアエグゼクティブエコノミスト
担当: 日本経済短期予測

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