【1分解説】相互関税とは?

新家 義貴

  音声解説

相互関税とは、アメリカのトランプ大統領が導入を検討しているもので、貿易相手国との関係において、関税負担が相互に対等になるように関税を課すことを意味します。米国製品に対して高い関税率を課す国に対して、その国からの輸入品への関税率を同等の水準まで引き上げることで、貿易不均衡の是正が実現するとトランプ大統領は主張しています。実際に相互関税が導入された場合、グローバルな貿易取引の縮小によって世界経済への打撃となることが予想されますが、対象国や具体的な方法等についてはまだ決まっておらず、不透明感は強い状況です。

我が国への影響も懸念されます。日本は、工業製品については米国からの輸入品への関税はゼロであることが多い一方、コメや牛肉など一部の農業分野では高い関税が課せられています。この点を理由に日本も相互関税の適用対象になるとの見方があります。また、トランプ大統領は、関税率だけでなく、各国独自の規制や補助金などの非関税障壁についても検討材料にするとしている点に注意が必要です。米国は、以前より日本の自動車分野における非関税障壁が大きいと不満を述べています。自動車は日本の輸出に占める割合も大きいだけに、仮に自動車への関税が大幅に引き上げられれば、日本経済への打撃も無視できないものとなるでしょう。

この解説は2025年3月時点の情報に基づいたものです。

新家 義貴


本資料は情報提供を目的として作成されたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。作成時点で、第一生命経済研究所が信ずるに足ると判断した情報に基づき作成していますが、その正確性、完全性に対する責任は負いません。

新家 義貴

しんけ よしき

経済調査部・シニアエグゼクティブエコノミスト
担当: 日本経済短期予測

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