【1分解説】海外年金の通算制度とは?

重原 正明

  音声解説

海外年金の通算制度とは、日本と外国の両方で公的年金に加入していた人につき、両国の年金加入期間を通算して受給資格を判定する制度です。日本と外国の社会保障協定に基づく制度となります。

日本で公的年金に加入していた人が海外に居住する場合、一般には居住国の公的年金制度に加入することとなります。そのため、日本と海外の公的年金保険料を2重に払ったり、海外居住の期間が短い場合に海外制度の年金がもらえず保険料の払い損になったりすることがあります。

それを防ぐため、日本は2024年10月時点で23か国との間で社会保障協定を結んでいます。基本的に海外居住中は外国制度のみ加入、日本の制度は加入免除となります。そして受給資格は両国での加入期間を通算した上で判定します。通算した期間が条件を満たせば、日本・外国各制度に収めた保険料に基づく額の年金が、各制度から将来支払われることになります。

ただし例外として5年以内の見込みの海外居住では、日本の制度のみ加入が基本です。また協定があっても加入期間通算しない国もあるので、各国ごとの社会保障協定の内容をご確認ください。

外交上の相互主義により、日本に来る外国人にも同様の制度が適用されます。人材の国際化が進む中、期間通算による年金をいかに円滑に支払うかは今後の課題と思われます。

この解説は2024年10月時点の情報に基づいたものです。

重原 正明


本資料は情報提供を目的として作成されたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。作成時点で、第一生命経済研究所が信ずるに足ると判断した情報に基づき作成していますが、その正確性、完全性に対する責任は負いません。

重原 正明

しげはら まさあき

政策調査部 シニア研究員
専⾨分野: 社会保障、リスク管理・保険数理

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