【1分解説】政策保有株式とは?

河谷 善夫

  音声解説

政策保有株式とは、企業が取引、提携、事業の関係構築といった投資以外の目的で保有する株式を指します。具体的には、「特定投資株式(純投資目的以外の投資株式)」と「みなし保有株式(純投資目的以外に企業が信託契約等に基づき議決権行使権限を有する株式)」があります。このうち「特定投資株式」は、企業同士がお付き合いとして、相互に株式を保有する「持ち合い」の形態をとることも多く、これは我が国特有の形態と言われています。

政策保有株式は、投資リターンが低くても保有し続けることになり、企業の資本効率を低下させるとともに、経営の規律を緩めるといった点から問題視されています。

2015年に整備されたコーポレートガバナンス・コードは、政策保有株式の保有方針等の開示を求めました。本コードは、2018年の改訂でその縮減に向けた方針などの開示を求め、2021年の改訂では削減を進める観点での原則が設けられました。

有価証券報告書での開示は2010年度に開始され、2019年度および2023年度に保有に関する開示を強化・拡大する改正が行われています。金融庁もこの開示の適切性の検証を行う方針を金融行政方針で示し、削減を求める姿勢を強めています。また企業側も最近、政策保有株式に関わる不祥事もあり、削減・解消に向けた動きが強くなっています。

この解説は2024年9月時点の情報に基づいたものです。

河谷 善夫


本資料は情報提供を目的として作成されたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。作成時点で、第一生命経済研究所が信ずるに足ると判断した情報に基づき作成していますが、その正確性、完全性に対する責任は負いません。

河谷 善夫

かわたに よしお

資産運用調査部 シニア研究員
専⾨分野: コーポレート・ガバナンス、金融資本市場

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