【1 分解説】地域医療構想とは?

谷口 智明

  音声解説

地域医療構想とは、地域の人口構造や医療ニーズの変化を見据え、必要な病床数を医療機能ごとに推計し、効率的・効果的な医療提供体制を目指す取り組みです。2014年の医療法改正により、都道府県による策定が義務付けられました。

現行の構想は、都道府県にて、団塊の世代が75歳以上の後期高齢者となる2025年の医療需要と必要病床数を4つの医療機能(高度急性期・急性期・回復期・慢性期)ごとに推計し、策定されています。構想実現に向けて、各医療機関は都道府県に病床機能を定期的に報告(病床機能報告)し、地域の調整会議で機能分化・連携に向けた協議が行われます。さらに、都道府県は基金を活用して、医療機関の取り組みを支援しています。病床機能報告によると、病床数は現構想で推計した2025年の必要量と同程度にまで減少し、取り組みは進捗しています(資料)。

一方で、現構想は2025年までのため、厚生労働省では、医療・介護の複合ニーズを抱える85歳以上の高齢者の増加や、人口減少がさらに進む2040年以降を見据え、新たな地域医療構想を検討しています。新構想では、全ての地域・世代の患者が適切な医療を受けられるよう、入院医療だけでなく、高齢者救急や外来・在宅医療、介護との連携等を含む医療提供体制全体の最適化・効率化を目指しています。

資料 地域医療構想における医療機能別必要病床数(2025年)とその推移
資料 地域医療構想における医療機能別必要病床数(2025年)とその推移

この解説は2024年9月時点の情報に基づいたものです。

谷口 智明


本資料は情報提供を目的として作成されたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。作成時点で、第一生命経済研究所が信ずるに足ると判断した情報に基づき作成していますが、その正確性、完全性に対する責任は負いません。

谷口 智明

たにぐち ともあき

政策調査部 フェロー
専⾨分野: 社会保障、資産形成・運用

執筆者の最近のレポート

関連テーマのレポート

関連テーマ