【1分解説】高齢者の定義とは?

谷口 智明

  音声解説

高齢者の定義は、法律や制度によって異なり一律の基準はありませんが、世界保健機関(WHO)では65歳以上を高齢者としています。2000年版厚生白書によると、1956年の国連報告書において、当時の欧米先進国の水準を基に65歳以上の人口を高齢者人口、その総人口に占める割合を高齢化率と定義し、同率が7%を超えた社会を高齢化社会と呼んだことが始まりとされています。

例えば、わが国の「高齢者の医療の確保に関する法律」では65歳から74歳までを前期高齢者、75歳以上を後期高齢者としており、公的年金(老齢基礎年金)は原則として65歳から受給できます。また「道路交通法」では、70歳以上のドライバーに免許証更新時の高齢者講習の受講が義務付けられており、高齢者マークの着用が努力義務とされています。

一方、生物学的にみると、前述の国連報告書が出された1956年当時、日本の65歳の平均余命は男性11.36年、女性13.54年でした。2022年現在、当時と同レベルの平均余命は男性76歳(11.38年)、女性78歳(13.27年)になっています。つまり、当時に比べ10歳程度若返っていると考えられます。

但し、暦年齢が同じであっても、健康状態や身体能力、意識等には個人差があります(資料)。年齢に関わらず個人の選択に公平・中立で多様な生き方・働き方を阻害しない「エイジフリーな社会」の実現が重要ではないでしょうか。

資料 性・年齢別の高齢者意識(自分を高齢者だと感じている人の割合)
資料 性・年齢別の高齢者意識(自分を高齢者だと感じている人の割合)

この解説は2024年6月時点の情報に基づいたものです。

谷口 智明


本資料は情報提供を目的として作成されたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。作成時点で、第一生命経済研究所が信ずるに足ると判断した情報に基づき作成していますが、その正確性、完全性に対する責任は負いません。

谷口 智明

たにぐち ともあき

政策調査部 フェロー
専⾨分野: 社会保障、資産形成・運用

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