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- 【1分解説】トラスショックとは?
トラスショックとは、2022年秋、英国のトラス政権が大規模減税策を打ち出したことをきっかけに、金融市場が大きく混乱した出来事です。政権は経済成長を狙って減税策を発表しましたが、財源や中期的な財政計画が十分に示されず、財政悪化への懸念が一気に高まりました。
市場では英国債が売られて長期金利が急上昇し、ポンドも下落しました。長期国債の急落で、国債を担保に運用していた年金基金が追加の証拠金を求められ、国債売却がさらなる金利上昇を招く悪循環も生じました。こうした事態を受け、イングランド銀行は長期国債の緊急買い入れに踏み切りました。その後、政府は減税策の大半を撤回し、トラス首相も就任からわずか49日で退陣しました。
日本でも積極財政と長期金利上昇を巡り、「日本版トラスショック」を警戒する声があります。ただし、日本と当時の英国では、国債保有の投資家構成や対外収支などに違いがあり、同じ事態がそのまま日本で起きると考えるのは適切ではありません。
そのうえで重要なのは、トラスショックの核心が、財政膨張そのものよりも、財政運営への信認が失われたことにあった点です。積極的な財政政策を進める場合でも、政策の持続可能性や中期的な財政運営の道筋を丁寧に示し、市場の信認を維持することが重要だということは、日本にも共通する教訓と言えるでしょう。
この解説は2026年10月時点の情報に基づいたものです。
新家 義貴
本資料は情報提供を目的として作成されたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。作成時点で、第一ライフ資産運用経済研究所が信ずるに足ると判断した情報に基づき作成していますが、その正確性、完全性に対する責任は負いません。
- 新家 義貴
しんけ よしき
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経済調査部・シニアエグゼクティブエコノミスト
担当: 日本経済短期予測
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新家 義貴