【1分解説】シナリオテストとは?

重原 正明

シナリオテスト(シナリオ分析)とは、特定の出来事や環境変化について、それが起こることを想定してその影響を総合的に分析・評価する手法です。金融機関や他の企業において、リスク対策や経営方針の検討のため、広く用いられています。

過去には、例えば金利リスクは債券の価格変動リスクに含められ、保有債券の時価の一定割合として定量化されていました。しかし、実際には金利の変動は保有債券の時価だけでなく、利息配当金収入の額や、新規契約・解約などの顧客行動にも影響します。このような複数の影響を総合的に評価するため、例えば「金利が○%ポイント下がった場合」を想定したシナリオテストが行われるようになりました。

最近は、企業が気候変動による経営への影響を開示する際にも、シナリオテストが使われています。国際機関などの公表する気候変動シナリオを用いたシナリオテストの結果が、企業の開示資料に広く反映されています。

家計においてもシナリオテストの考え方を用いることができます。例えば共働きの夫婦と子どもからなる世帯で、夫婦の一方が病気になった場合、医療費負担、収入の減少、家事・育児の分担の変化など、多くの影響が考えられます。こうした影響を総合的に考え、家計への経済的な影響額を見積もることも、シナリオテストの一種です。

この解説は2026年8月時点の情報に基づいたものです。

重原 正明


本資料は情報提供を目的として作成されたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。作成時点で、第一ライフ資産運用経済研究所が信ずるに足ると判断した情報に基づき作成していますが、その正確性、完全性に対する責任は負いません。

重原 正明

しげはら まさあき

政策調査部 シニア研究員
専⾨分野: 社会保障・保険・年金、リスク管理・保険数理、会計・開示

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