- HOME
- レポート一覧
- ビジネス環境レポート
- 【1分解説】サマー・ラーニング・ロスとは?
サマー・ラーニング・ロス(Summer Learning Loss)とは、夏休みなど長期休暇中に子どもの学力や学習習慣が低下する現象です。夏休みが長いアメリカでは、古くからこの問題が指摘され、研究も盛んに行われてきました。特に読解力や数学の成績が低下しやすく、社会経済的に厳しい家庭の子どもほど影響を受けやすいことなどが分かっています。
高所得層や教育熱心な家庭では、親が子どもの勉強をみるだけでなく、サマーキャンプや地域活動への参加、家族旅行など、様々な体験機会を創出します。こうした環境は、学力に加え、学ぶ意欲や将来志向、コミュニケーション力など非認知能力にも好影響を与えるため、家庭環境による子どもの格差がさらに広がることが懸念されます。
同様の問題は「体験格差」として、近年日本でも注目されています。体験格差とは、家庭環境や地域によって、子どもが学校外で得られる「体験」に差が生じることを指します。サマー・ラーニング・ロスと同様に、特に長期休暇中にその格差が広がりやすくなります。是正のためには、自治体や企業などによる、無料・低額の体験イベントの実施や参加しやすい仕組み、クラウドファンディングなどによる低所得家庭への支援など、社会全体で子どもたちの体験機会を支える取組みが求められます。
この解説は2025年8月時点の情報に基づいたものです。
鄭 美沙
本資料は情報提供を目的として作成されたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。作成時点で、第一生命経済研究所が信ずるに足ると判断した情報に基づき作成していますが、その正確性、完全性に対する責任は負いません。

