【1分解説】ガソリン暫定税率とは?

新家 義貴

  音声解説

ガソリンの暫定税率とは、ガソリンにかかる税金のうち暫定的に上乗せされている部分のことを指します。現在のガソリン税は1リットルあたり53.8円ですが、このうち本則税率は28.7円に過ぎず、暫定税率分が25.1円を占めています。

暫定税率は道路整備などの財源確保を目的として1974年に導入されました。当初は一時的な上乗せとされていましたが、その後何度も延長が繰り返され、実質的な恒久増税となっています。

「暫定」措置が長期間続いていることは長年問題視されていましたが、足元ではこの暫定税率廃止に向けた動きが加速しています。政府・与野党間で、ガソリン暫定税率廃止の基本合意がなされており、法案も提出されています。

ガソリンの暫定税率が廃止されれば家計負担の軽減が見込まれる一方、税収は1兆円程度減少するとみられ、道路整備費などの財源不足や地方自治体の収入減をどう補うかが大きな課題となっています。もっとも、代替財源を重視し、税収減を他の部分の増税等でカバーする場合には、最終的な家計負担は減らない事態も考えられます。家計負担軽減と財政問題の双方に配慮した、バランスの取れた議論が求められています。(8月7日執筆)

この解説は2025年8月時点の情報に基づいたものです。

新家 義貴


本資料は情報提供を目的として作成されたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。作成時点で、第一生命経済研究所が信ずるに足ると判断した情報に基づき作成していますが、その正確性、完全性に対する責任は負いません。

新家 義貴

しんけ よしき

経済調査部・シニアエグゼクティブエコノミスト
担当: 日本経済短期予測

執筆者の最近のレポート

関連テーマのレポート

関連テーマ