【1分解説】春闘の集中回答日とは?

新家 義貴

  音声解説

春闘の集中回答日とは、主要企業における労使交渉の回答が一斉に行われる日のことで、通常、3月中旬に設定されます(2024年は3月13日)。労働組合は、交渉力を強めるために同じ業界の労働組合同士で連携しますが、その際、交渉日程でも歩調を合わせることから、回答日が集中します。なお、中小企業の交渉は大企業よりも遅いタイミングで実施されますが、交渉に際してこの集中回答日での賃上げ相場を参照することが多いため、中小企業の賃上げという観点からも重要です。

春闘で妥結された賃上げ率は、翌年度の月例給与に大きく影響します。そのため、春闘の集中回答日は日本経済全体における賃金動向を占う上で非常に注目されます。

2024年の集中回答日には、組合要求に対する企業からの満額回答が続出し、組合側の要求を上回る回答も一部で見られるなど、賃上げ機運の高まりが示されました。また、集中回答日の2日後に連合から公表された春闘における妥結額の集計値速報では賃上げ率が5%を上回り、歴史的な賃上げとなりました。日本銀行は2024年3月19日にマイナス金利の解除を決定しましたが、この判断には春闘の集中回答日の結果が大きく影響したと言われています。こうした賃上げの流れが継続するかどうか、2025年の春闘にも大いに注目が集まります。

この解説は2024年11月時点の情報に基づいたものです。

新家 義貴


本資料は情報提供を目的として作成されたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。作成時点で、第一生命経済研究所が信ずるに足ると判断した情報に基づき作成していますが、その正確性、完全性に対する責任は負いません。

新家 義貴

しんけ よしき

経済調査部・シニアエグゼクティブエコノミスト
担当: 日本経済短期予測

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