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2026.06.26
日本経済
金融政策・日銀
物価
都区部版・消費者物価のコア指標(2026/06)
~特殊要因除く系列を試算、全般的な基調は横ばい~加速~
星野 卓也

特殊要因除く系列を試算、全般的な基調は横ばい~加速
本日、6月の東京都区部CPIが公表されている。日銀が全国CPIを用いて試算している「消費者物価のコア指標」等に準拠する形で、①エネルギー補助金等の政策要因を除いた「特殊要因除く系列」、②東京都区部版の刈込平均、加重中央、最頻値、③日銀が賃金から物価への波及度合いを分析する際に利用した「低変動品目CPI」について計算した。②、③は以前から筆者が毎月試算、過去のレポートで公表していたものだが、今月分から①を加える。
計算値をみると、生鮮・特殊要因除くは5月:+2.4%→6月:+2.4%、生鮮エネ・特殊要因除くは5月:+2.4%→6月:+2.4%、食料エネ特殊要因除くは5月:+1.7%→6月:+1.9%、刈込平均値(全国ウェイト換算)は5月:+1.7%→6月:+1.8%、加重中央値(全国ウェイト換算)は5月:+1.1%→6月:+1.2%、最頻値は5月:+1.0%→6月:+1.3%となった。また、全国版の低変動品目CPIは4月:+1.1%→5月:+1.2%、都区部では5月:+1.4%→6月:+1.5%となった(以上、いずれも前年比)。
全般的な方向感は横ばい~若干の加速。今回特殊要因除く系列は生鮮・生鮮エネが横ばい、食料エネ除くが加速した。刈込平均などの分布形指標も上昇率が拡大している。基調的物価の底堅さを示す内容であるが、現段階では日銀の言及する「消費者段階への価格転嫁の加速」を懸念するような強さがあるわけではない。利上げの前倒しも意識されにくいだろう。

(参考文献)
星野(2023)「東京都区部版・日銀基調的インフレ率の試算」第一生命経済研究所 Economic Trends
星野(2024)「日銀の「第二の力」指標を再現してみた」第一生命経済研究所 Economic Trends
川本・中浜・法眼(2015)「消費者物価コア指標とその特性 — 景気変動との関係を中心に —」日銀レビュー・シリーズ、15-J-11
白塚(2015)「消費者物価コア指標のパフォーマンスについて」日銀レビュー・シリーズ、15-J-12
尾崎・神保・八木・吉井(2024)「賃金・物価の相互連関を巡る最近の状況について」日銀レビュー 2024-J-2
星野 卓也
本資料は情報提供を目的として作成されたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。作成時点で、第一ライフ資産運用経済研究所が信ずるに足ると判断した情報に基づき作成していますが、その正確性、完全性に対する責任は負いません。見通しは予告なく変更されることがあります。また、記載された内容は、第一生命保険ないしはその関連会社の投資方針と常に整合的であるとは限りません。