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時事雑感(2026年11月号)

嶌峰 義清

時の政府にとっては鬼門とされる米国の中間選挙が11月3日に行われる。1934年以降の23回の中間選挙を振り返ると、現職大統領の政党が上下両院とも議席を増やしたのは1934年のF.ルーズベルト大統領と、2002年のG.W.ブッシュ大統領の2回しかない。ルーズベルト大統領は大恐慌下のニューディール政策、ブッシュ大統領は9.11同時テロへの対応がそれぞれ支持された。因みに、その23回の選挙のうち、下院の議席数を増やしたのは前述の2名のほかには、1998年のクリントン大統領だけである(同選挙では上院の議席数は変わらなかった)。一方、上院については前述の2名の他に、1962年のケネディ、1970年のニクソン、2018年のトランプ、2022年のバイデン各大統領が議席を増やしている。下院に比べ、上院で政権が議席を増やしているケースが多い背景には、1回の選挙における上院の改選議席数は全体の3分の1であることが影響している。

さて、こうした過去のケースを振り返ると、中間選挙では余程の実績や追い風が無いと、下院議席数を減らす結果となる厳しい「中間テスト」ということがわかる。現トランプ政権は物価高やイラン問題で国内の批判も高いことから、過去の例に倣えば下院共和党の議席数は減少する可能性が高い。現在の議席数は、下院(全435議席)では共和党は218、民主党は214議席(無所属共和党員1、空席2)と、両党の議席数は拮抗し、逆転の可能性は十分にある。これに対し上院(全100議席)では、共和党は53議席を有しているが、そのうち22議席が改選対象と、守るべき議席数が多い。

米国の各種世論調査では、下院のみならず、上院でも民主党が過半数を奪還するとの見方もある。上下両院で民主党が過半数を握る事態となれば、向こう2年間のトランプ政権は予算案を中心に厳しい政策運営を迫られ、債券市場や株式市場への悪影響も危惧される。

(嶌峰 義清)

嶌峰 義清


本資料は情報提供を目的として作成されたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。作成時点で、第一ライフ資産運用経済研究所が信ずるに足ると判断した情報に基づき作成していますが、その正確性、完全性に対する責任は負いません。見通しは予告なく変更されることがあります。また、記載された内容は、第一生命保険ないしはその関連会社の投資方針と常に整合的であるとは限りません。

嶌峰 義清

しまみね よしきよ

経済調査部 シニア・フェロー
担当: 経済・金融市場全般、地政学

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