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- 注目のキーワード『夏枯れ相場』
8月のニュースや経済記事などで「夏枯れ相場」という言葉を目にしたことはないでしょうか。これは、夏休みやお盆休みなどで市場参加者が少なくなり、株式や為替などの取引量が減少した状態を指す言葉です。植物が暑さで勢いを失うように、市場の取引も活気を欠いている様子を表して、このように呼ばれています。
市場では、多くの投資家が売買に参加していると、企業業績や経済指標などを材料に価格が動きやすくなります。ところが、夏場は国内外の投資家が休暇に入りやすく、積極的な売買が手控えられることがあります。その結果、株価や為替に明確な方向感が出にくくなり、日々の値動きも小幅にとどまりやすくなります。こうした、商いが少なく静かな相場環境が、一般的に「夏枯れ相場」と呼ばれます。
もっとも、夏枯れ相場だからといって、必ずしも相場が静かに推移するとは限りません。むしろ、売買が少ない時期に重要な材料が出ると、普段よりも市場が反応しやすくなることがあります。買い手や売り手が少ない分、経済指標や政策発言、地政学リスクなどをきっかけに、株価や為替が一方向に動きやすくなるためです。夏枯れ相場は、値動きが鈍くなりやすい季節的なアノマリーである一方、材料次第では相場が急に動く可能性もある点に注意が必要です。
特に、今年の8月は米国の雇用統計や物価指標、企業業績への見方に加え、地政学リスクの動向など、市場が注目する材料は少なくありません。また、8月下旬には、世界の中央銀行関係者が集まるジャクソンホール会合も開かれます。今年は「金融イノベーション:決済と政策への含意」がテーマであり、金融政策や市場の見方に影響する発言が出るかどうかが注目されます。一般投資家にとっては、夏場特有の商いの少なさを意識しつつも、為替や物価、金融政策をめぐる材料が市場にどのように受け止められるのか確認する姿勢が大切になりそうです。
阿原 健一郎
本資料は情報提供を目的として作成されたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。作成時点で、第一ライフ資産運用経済研究所が信ずるに足ると判断した情報に基づき作成していますが、その正確性、完全性に対する責任は負いません。見通しは予告なく変更されることがあります。また、記載された内容は、第一生命保険ないしはその関連会社の投資方針と常に整合的であるとは限りません。