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2026.04.13
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米国:イラン・中東情勢の混乱でインフレ加速(3月CPI)
~エネルギー価格高騰で、FF金利先物は据え置き観測を強める~
桂畑 誠治
- 要旨
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- 26年3月の消費者物価(総合CPI)は、前月比+0.9%(前月:同+0.3%)となり、市場予想中央値(筆者予想+1.0%)に一致したものの、上昇率は前月から大幅に加速した。この主因は、米国・イスラエルのイラン攻撃を受けた原油価格の急騰を背景としたエネルギー価格の跳ね上がりだ。エネルギー価格は、ガソリンや燃料等の上昇により、同+10.9%(前月:同+0.6%)と極めて大幅な上昇を記録した。 一方で、エネルギー・食品を除く消費者物価(コアCPI)は、同+0.2%(前月:同+0.3%)と市場予想+0.3%(筆者予想+0.2%)を下回り、伸び率は鈍化した。また、食品価格は、肉類、ノンアルコール飲料が下落に転じたほか、穀物・ベーカリー製品が下落幅を拡大し、外食、野菜・果物の低下が寄与し、同0.0%(前月:同+0.4%)へと低下した。
- 金融市場では、3月CPIの結果は市場予想を若干下回ったものの、インフレ率が上昇しているうえ、イラン攻撃を受けた原油価格の急騰を背景にインフレへの警戒感が強まっている。これを受け、FF金利先物市場が示す4月FOMCでの据え置きの可能性は約98%(前日約98%)と横ばいとなった。また、6月は約96%(同約94%)、12月は約76%(同約71%)と、据え置き観測が強まった。26年末のFF金利水準(織り込み)は、3.585%と前日の3.575%からわずかに上昇し、2年・10年国債利回りはともに上昇した(P6)。
- コアCPIの内訳では、財コアが前月比+0.1%(同+0.1%)と同率の伸びとなった一方、サービスコアは同+0.2%(同+0.3%)と鈍化した。 財コアでは、家庭用耐久品・消耗品、医療用品が下落に転じたほか、中古車は▲0.4%(前月:▲0.4%)と下落し、衣料品も低下した。一方、情報機器が上昇に転じたほか、新車、自動車部品、余暇商品、アルコール飲料、その他財が上昇した。 サービスコアでは、電話サービスが上昇に転じたほか、帰属家賃、賃貸料、自動車メンテナンス・修理、航空運賃が上昇した。自動車保険は下落から横ばいへ転じた。一方、カーリースやインターネットサービスが下落に転じたほか、医療保険、余暇サービス、その他個人向けサービスが下落幅を拡大した。また、ホテル、専門医療、病院・関連サービス、上下水道・ゴミ収集サービス、レンタカーも低下した。
- シェアの大きい帰属家賃・賃貸料については、政府機関の一部閉鎖(25年10月1日~11月12日)の影響に注意が必要である。データ収集不能により10月の数値が横ばいと仮置きされた影響で、26年4月分までは統計上の伸びが抑制され続ける見通しである。 コアCPIの上昇モメンタムを3カ月前対比年率でみると+2.9%(2月:+3.0%)と高い伸びを続けたが、6カ月前対比年率でみると+2.3%(2月:+2.3%)と、緩やかな低下傾向にある。しかし足元では、上述した統計上の歪み(家賃の仮置き)によって、実態以上に低下している可能性が高い点には留意すべきである。
- 前年同月比では、総合CPIが+3.3%(前月:+2.4%)と市場予想+3.4%(筆者予想+3.3%)を下回ったが、前月から大幅に加速した。食品は+2.7%(同+3.1%)と伸びが鈍化した。一方、コアCPIは+2.6%(前月:同+2.5%)と市場予想+2.7%(筆者予想+2.6%)を下回ったが、上昇率は小幅に高まった。また、エネルギーが+12.5%(同+0.5%)とプラス幅を大きく拡大させた。ガソリンが+18.9%、燃料油は+44.2%、それぞれ急伸した。
- コアCPIの内訳をみると、財コアが+1.2%(同+1.0%)と上昇した。家庭用耐久品・消耗品が低下した。一方、衣料品、自動車部品、医薬品など医療用品、余暇商品、アルコール飲料、その他財が上昇した。新車、中古車は同率の伸びとなり、情報機器は同率の下落を続けた。 サービスコアは+3.0%(同+2.9%)と上昇した。ここでも帰属家賃や賃貸料の統計的要因が全体の伸びを抑制しているものの、航空運賃などの押し上げ寄与によって上昇した。個別では、医療保険が下落幅を拡大したほか、帰属家賃、賃貸料、病院・関連サービス、教育関連サービス、余暇サービス等が低下した。電話サービスが下落を続けたが下落率を縮小した。一方、ホテルが上昇に転じたほか、専門医療サービス、自動車保険、航空運賃等が上昇した。
- 消費面では、実質平均時給が前年比+0.3%(前月:+1.3%)と低下し、実質平均週給は前年比+0.2%(前月:+1.6%)と減速した。プラスを維持しているものの、低い伸びにとどまっており、3月の個人消費の下支え効果が弱まったと考えられる。
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本資料は情報提供を目的として作成されたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。作成時点で、第一ライフ資産運用経済研究所が信ずるに足ると判断した情報に基づき作成していますが、その正確性、完全性に対する責任は負いません。見通しは予告なく変更されることがあります。また、記載された内容は、第一生命保険ないしはその関連会社の投資方針と常に整合的であるとは限りません。
- 桂畑 誠治
かつらはた せいじ
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経済調査部 主任エコノミスト
担当: 米国経済
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