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2025.03.28
日本経済
物価
物価指標(日本)
消費者物価指数(東京都区部・25年3月)
~食料品価格上昇に加え、コアコアも強い~
新家 義貴
- 要旨
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- 25年3月の東京都区部消費者物価指数(生鮮食品除く)は前年比+2.4%と、前月の+2.2%から上昇率が0.2%Pt拡大し、市場予想の+2.2%を上回った。季節調整済前月比も+0.5%と高い伸びとなっており、強い結果。①食料品価格(生鮮除く)が上昇率を一段と高めたこと、②エネルギーと食料を除いた米国型コアが比較的大きめの上昇率拡大となったことが上振れに寄与。
- 物価はこのところ想定対比で上振れが続いている。コメを中心とした食料品価格の上昇がその主因だが、今月は米国型コアでも上振れるなど食料品以外でも注目される動きがあった。25年後半以降は物価上昇率が緩やかに鈍化すると予想しているが、人件費上昇分の価格転嫁等により4月以降もコアコアの上昇が続くようであれば、鈍化のタイミングがさらに後ずれする可能性もあるだろう。
- 電気・ガス代は上昇率がやや鈍化。昨年同時期に上昇していた裏が出た影響が大きい。なお、電気・ガス代補助金が期間限定で再復活されたことで、2月に続いて価格は押し下げられているが、4月には補助が縮小、5月には終了となることに注意しておきたい。補助金による押し下げ寄与は4、5月に縮小し、物価押し上げ要因となるだろう。
- 食料品価格は大幅な上昇が続いた。3月の食料品(生鮮除く)は前年比+5.6%(前年比寄与度:+1.34%Pt)と、2月の同+5.0%(前年比寄与度:+1.20%Pt)から上昇率が拡大した。過去の円安や国際商品市況の高騰、コメ価格高騰によるコスト増等、コスト上昇分の積極的な価格転嫁が続いている。今月もコメ価格の急上昇(前年比+89.6%、前年比寄与度:+0.44%Pt)によって押し上げられている点には注意が必要だが、コメ価格を除いた食料品(生鮮除く)を計算しても3月は前年比+3.8%(2月:+3.5%)と上昇率が拡大。足元でも値上げ表明を行う企業が増加している状況であり、当面、食料品の積極的な値上げが続く可能性が高い。
- エネルギー以外のコアコア部分については、日銀版コア(生鮮食品及びエネルギーを除く総合)が前年比+2.2%(2月:+1.9%)、米国型コア(食料及びエネルギー除く総合)は前年比+1.1%(2月:+0.8%)と、それぞれ前月から0.3%Ptの上昇率拡大となった。
- なお、米国型コアは宿泊料や外国パック旅行費、高校授業料により攪乱されており、実勢が見えにくくなっている。そこで米国型コアから宿泊料と外国パック旅行費、高校授業料を除いたものを試算すると前年比+1.7%と、2月の+1.4%から伸びが拡大している。24年度入り以降、+1.3%~+1.6%の狭いレンジで推移していたが、3月はこのレンジを抜けた形である。これが単なる一時的な振れなのか、基調的なものなのかを判断する上で、次回4月の結果は注目される。年度替わりのタイミングで人件費等も含めたコスト増分を価格転嫁する動きが広がるようであれば、日銀は物価に対する見方に一段と自信を深めることになるだろう。
- 本日の東京都区部の結果を踏まえると、4月18日に公表される25年3月の全国CPIコアは前年比+3.3%程度と、2月の+3.0%から上昇率が拡大することが予想される。都区部と同様に、食料品価格の大幅上昇や米国型コアの上昇率拡大が押し上げ要因になるだろう。
- 物価は当面、高止まりが続きそうだ。高校授業料無償化の影響で4月以降のCPIは押し下げられる一方で、食料品価格の上振れ等による押し上げが続くことから、全国CPIコアは少なくとも5月までは前年比+3%台での高止まりが続くだろう。なお、年後半にはコスト上昇圧力の減衰から物価も緩やかに鈍化するとみているが、それでも2%台後半での推移が見込まれる。また、仮に前述のとおり食料品以外での上振れが現実化するようであれば、鈍化のタイミングはさらに遅れることになる。コストプッシュインフレが収まるにはまだ時間がかかりそうだ。
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本資料は情報提供を目的として作成されたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。作成時点で、第一生命経済研究所が信ずるに足ると判断した情報に基づき作成していますが、その正確性、完全性に対する責任は負いません。見通しは予告なく変更されることがあります。また、記載された内容は、第一生命保険ないしはその関連会社の投資方針と常に整合的であるとは限りません。
- 新家 義貴
しんけ よしき
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経済調査部・シニアエグゼクティブエコノミスト
担当: 日本経済短期予測
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