米国経済は24年末にかけて堅調持続 (24年4QGDP:1次推計)

~個人消費が成長の牽引役~

桂畑 誠治

要旨
  • 24年10-12月期の実質GDP成長率(1次推計)は、在庫投資の押し下げによって前期比年率+2.3%(7-9月期同+3.1%)と減速し、市場予想の同+2.6%(筆者予想同+2.7%)を下回ったが、潜在成長率と推測される同+1.8%を上回る成長を維持した。また、個人消費が同+4.2%(同+3.7%)と加速し高い伸びとなっており、米国経済は堅調さを維持していると判断される。
  • 10-12月期の設備投資は、大統領選による政策の先行き不透明感の高まりや民間航空機メーカーなどのストライキの影響で、前期比年率▲2.2%(7-9月期同+4.0%)と減少に転じた。情報化投資が同▲1.7%(同+8.7%)、輸送機器投資が同▲14.0%(同+22.1%)と減少に転じた他、建設投資が同▲1.1%(同▲5.0%)と減少を続けた。また、増産投資が同+1.1%(同+5.7%)、知的財産投資が同+2.6%(同+3.1%)と鈍化した。一方、個人消費は同+4.2%(同+3.7%)と高い伸びに加速した。非耐久財が鈍化したものの、サービスが小幅加速した他、自動車などの耐久財が大幅に加速した。個人消費は、良好な雇用・所得環境、株価や住宅価格の上昇による資産効果、消費者マインドの安定等を背景に、拡大ペースを速めた。また、住宅投資はハリケーン被害の復興需要、建設業者のマインドの改善等によって同+5.3%(同▲4.3%)と増加に転じた。 以上より、民間国内最終需要は、同+3.2%(同+3.4%)と高い伸びを維持し、民間需要の好調持続を示した。また、政府支出が同+2.5%(同+5.1%)と減速したことで、実質国内最終需要が同+3.1%(同+3.7%)と減速したものの高い伸びを保っており、国内需要は堅調さを維持した。このような中、純輸出のGDP寄与が、輸入の減少によって同+0.04%(同▲0.43%)とプラス寄与に転じた一方、在庫投資のGDP寄与が同▲0.93%(同▲0.22%)とマイナス幅を拡大したため、実質GDP成長率は同+2.3%(同+3.1%)と減速した。
  • 米国の経済成長の基調をみると、3四半期移動平均で10-12月期の実質GDPは前期比年率+2.8(前期同+2.6%)と加速し高い伸びとなった他、実質国内最終需要が前期比年率+3.2%(前期同+3.1%)と高い伸びを続けており、米経済は堅調さを維持している。
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桂畑 誠治

かつらはた せいじ

経済調査部 主任エコノミスト
担当: 米国経済

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