FOMCの24年金利予想はタカ派的も実態はハト派的 (24年6月11、12日FOMC)

~FOMC参加者はインフレ高止まりでも24年の利下げを予想~

桂畑 誠治

要旨
  • 24年6月11、12日に開催されたFOMCで、FRBは予想通り政策金利であるFFレート誘導目標レンジを7会合連続で5.25~5.50%に据え置くことを全会一致で決定した。バランスシートの縮小継続を決定した。
  • FOMC声明文で、景気、雇用判断は変更されなかった一方、インフレ判断が下方修正された。パウエルFRB議長は、「経済が堅調でインフレが持続する場合、適切な限り金利を維持する用意があり、必要な限り金利を据え置く」との考えを示した。
  • 同時に公表されたFOMC参加者の経済・金利予測では、24年の利下げ回数が前回の3回から1回が適切との見方に修正され、市場予想の2回を下回るタカ派的な予想となった。しかし、24年10-12月期の高い実質GDP成長率予想が維持されたうえ、同期のPCEコアデフレーターの予想(+2.8%←+2.6%)が4月の実績(前年比+2.8%)と同水準まで上方シフトしたにもかかわらず、年1回の利下げが適切と予想されており、実態はハト派的な予想といえよう。
  • 今後の金融政策に関して、PCEコアデフレーターが財価格の下落やサービスコアの緩やかな伸び鈍化により、前年比+2%に向けて緩やかに低下するとみられ、実質FF金利の上昇による景気下振れリスクへの警戒が徐々に強まろう。また、FOMC参加者の経済・金利予測で示されたPCEコアデフレーターの予測値は24年10-12月期前年同期比+2.8%と4月実績の前年比+2.8%と同水準であり、下振れる可能性が高い。また、失業率の予測値は4.0%と5月実績の4.0%と同水準であり、今後景気が減速するなかで若干ながら上回る可能性がある。このような環境のもと、FRBは9月のFOMCで漸進的な利下げを開始、24年に25bpの利下げを2回実施すると見込まれる。

グラフなど詳細につきましては本文をご覧ください。

桂畑 誠治


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桂畑 誠治

かつらはた せいじ

経済調査部 主任エコノミスト
担当: 米国経済

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