米国 5月雇用統計は強弱入り混じるも利下げ予想後ずれ

~雇用が大幅に増加した一方、失業率は4%に上昇~

桂畑 誠治

要旨
  • 24年5月の雇用統計は、非農業部門雇用者数の増加ペースや平均時給の上昇率が加速した一方、失業率が4.0%に上昇するなど、強弱入り混じる内容となり、労働市場のバランス改善の小休止が示唆された。FF金利先物は、非農業雇用者数の増加ペースや賃金の加速を受け、9月のFOMCでの利下げの織り込み度合いを前日の50.5%から49.0%に弱めたうえ、その後の利下げペースの鈍化を示した。また、10年国債利回りは上昇、ドルは主要通貨に対して強含み、株価は下落した。
  • 5月の非農業部門雇用者数(事業所調査)が前月差+27.2万人(前月同+16.5万人)と加速し、市場予想中央値(ブルームバーグ集計)の同+18.0万人(筆者予想同+16.8万人)を大幅に上回った(3、4月合計1.5万人下方修正)。政府部門が前月差+4.3万人(前月同+0.7万人)と加速したほか、民間部門が同+22.9万人(前月同+15.8万人)と加速し、市場予想中央値(ブルームバーグ集計)の同+16.5万人(筆者予想同+15.5万人)を上回った。
  • 5月の失業率(U3、家計調査)は、4.0%(前月3.9%)と22年1月以降で初めて4%台に上昇し、市場予想中央値3.9%(筆者予想3.8%)を上回った。自然失業率と推計される4.1%を小幅下回ったものの、労働参加率が62.5%(前月62.7%)と低下したことで、失業率の上昇が抑えられており、参加率が前月と同率だった場合、失業率は4.2%に上昇していた。

グラフなど詳細につきましては本文をご覧ください。

桂畑 誠治


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桂畑 誠治

かつらはた せいじ

経済調査部 主任エコノミスト
担当: 米国経済

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